はじめて組んだビジネスパートナーに騙されて路頭に迷った結果

どもども、たっちゃんです。

 

人との繋がりって大事ですよね。

 

特に志高い仲間と過ごす時間は

かけがえのないものとなりますし、

成し遂げた出来事は

一生の財産だと思います。

 

自分もそんな繋がりに憧れを持ち

実際に憧れの人に出会うことができ

一緒にビジネスをしよう!という流れができたことで

これからの人生薔薇色!

とか思っていたのですが、

人生そんなうまくいかないみたいです。

 

というわけで今回は

ビジネスパートナーが出会ってから

どんなことをして過ごし

どんな意見を交わし合い

何をきっかけに離れていくのか…

そんな話をしていこうと思います。

 

起業を夢見る若者たちの話

毎月100人規模のイベント開催

 

東大の大学院出身、

サッカーはスカウトされるレベル、

顔も雰囲気も爽やかイケメンという

神に選ばれたかのようなMさん。

 

そんな彼のしたいことは何なのかを聞いてみました。

 

たっちゃん「Mさん、まずはどんなことをしていきたいとかあるんですか?」

Mさん「私がやりたいことというのが学生の意識改革なので、

まずは学生を集めることをしてみます。

そこで集められたら今度は今までつながってきた経営者の方たちと

つなげられるようなイベントをしてみたいと思ってるんです」

た「ほーイベントですか?」

M「そうです。

学生と経営者と会社員、それぞれが交われるようなイベントをしてみたいなって思ってます。

学生には新しい世界を知れる場、

経営者には自分の会社をPRできる場、

会社員は若いエネルギーと視座を高くするきっかけを得られる場を提供できたらなと」

た「おーすごいですね、聞いてるだけでワクワクしてきます。

何か手伝うことがあれば言ってください」

M「了解です、また連絡させてもらいますね!

もしイベントに参加してくれそうな人がいたら誘ってください!」

 

それから約1ヶ月が経ち、

Mさんから宣言通り、イベントを開催するとの連絡が。

 

当日は受付やタイムキーパーなどをしてほしいとのことだったので

拙いながらも資料を作り

当日に備えることとしました。

 

そしていよいよイベント当日。

 

た「Mさん、お疲れ様です。いよいよ今日ですね。

ちなみに、どれくらいの人が来そうなんですか?」

M「いやー、結構頑張ったんですよ。今日は100人くらいかと思います」

た「え、100人!?すごいですね!!どうやって集めたんですか?」

M「いやーただ必死に会っていっただけですよ笑っ

とりあえず、経営者の方が登壇できるステージとかもある会場ですし、

食事もバイキング形式で用意してあるので、

私たちも主催者兼参加者として楽しみましょう」

た「わかりました!頑張りましょう!」

 

そういって、初めてのイベントがスタートしました。

 

実際、集まった人数は100人を超え、

広めに取ってあった会場も満員状態。

 

Mさんがここまで準備したイベントを

失敗させるわけにはいかない、

そう思って自分も必死にサポートをすることに。

 

会場の設営に受付、

金銭のやり取りやタイムキーパー、

その他細かい雑務を全てこなし、

なんとかやり終えることができました。

 

そして終了後…

 

M「たつやさん、お疲れ様でした、素晴らしいサポートありがとうございました!

お陰で初回のイベントは大成功でしたね!」

た「いや、こんなにすごいとは思いませんでした笑っ

にしてもほんと、こんな場を作れるなんてMさんすごいですね。

素直に感動しました」

M「私も不安でしたけどね、やってよかったです。

こんな感じのを月一回くらいやれたらいいと思ってます。

今後も協力してもらってもいいですか?」

た「もちろんです、是非手伝わせてください!」

 

そこから月に1回は100人規模のイベントを行い、

当日の参加者アンケートでもかなりの高評価をいただくことができました。

 

これがビジネスの最初か…そう思いながら

次はどんな世界が待っているんだろうと

自分はワクワクする日々を過ごすことになるのでした。

 

お金と想い

 

イベントも板についてきた頃、

Mさんは私にちょっと真剣な顔で話してきました。

 

M「たつやさん、イベントなんですが、

ちょっとやり方を変えようと思ってます」

た「え?そうなんですか?何か問題がありましたか?」

M「実はあのイベント、

1回あたりの利益が10万円しか出てないんです。

あれだけ人数を集める労力に対して10万円しか利益が出ていないとなると、

ちょっと考えなければなりません…」

た「そうなんですね…たしかに、あれだけいいものを提供してて10万円はちょっと割に合わないですね…」

M「なのでちょっとイベントは休憩しましょう、

今までとは違う人たちと会ってくるのでまた報告させてください」

 

自分達の開催していたイベントは

会場も駅近のちゃんとした場所で

料理も食べながら交流ができるというもの。

 

そのクオリティを保ちながらも

学生からはお金取らないという方式で

そのかわり会社員と経営者の方からはちゃんといただく、

という感じでお金を集めていました。

 

計算上はうまくいっていたんですが、

実際は学生の割合が多かったため

利益はでても10万円程度…

赤字にはならないものの

このままでは事業としては成り立たなかったのです。

 

それは仕方ないなと思い、

Mさんが構想をし直すということで

しばらくの間待つこととなりました。

 

そして数日後、

Mさんから再度打ち合わせをしましょうと連絡が。

 

M「たつやさん、朗報ですよ!人材派遣の会社とつながりました!

今まで集めた学生のリストをそこに提供して、

仕事をすることになった場合紹介料をもらえるようになります!」

た「え、どういうことですか?」

 

どうやら最近繋がった方が人材系の会社で

紹介できる仕事先があるとのこと。

 

元々イベントをした後の構想として

魅力的な経営者の方達に行動力のある学生さんをつなげる

というものはあったので、

そういう意味では今回の話は合致していました。

 

しかし、リストを見るとコールセンターばかり。

他の求人会社が扱っているものと

何が違うのかがわからないと感じた自分は

Mさんに聞いてみました。

 

た「Mさん、学生さんを起業に繋げるのはいいと思うんです。

ただ、前にお話しされていたのって、

実際に自分達がお会いした魅力的な経営者の方達に繋げるって感じでしたよね?

今回のリストを見る限り、その想いとずれがありませんか?」

M「たしかにその想いは変わらないですし、理想はそれです。

ただ、お金にならなきゃ事業として成り立たないんです」

た「ん〜…でもそしたら自分達がやる意味なくないですか?

自分としてはMさんの前の構想の方が信頼を作りながら広がっていく気がするんですけど…」

M「言いたいことはわかります。

ただ、前の構想のままだとあまりにも時間がかかってしまうので厳しいんですよね…

何か代案ありますか?」

た「ん〜…ゆうて自分も画期的なアイディアがあるわけじゃないので…」

M「そうですか…とりあえず、今までのやり方ではダメです。

新しい方法を試すという意味でも、

こんな感じで進めていこうと思います」

 

この話をしていく中で、

後半、Mさんは多少感情的になっていました。

 

それは私に意見を言われたからではなく、

MさんはMさんで

関わる人みんな含めて稼がせるためには

どうすればいいのかを考えてくれていたんだと思います。

 

その結果、今回繋がった方の仕組みとお金の部分を考え、

最初の想いと多少方向性は違えど、

ちゃんとお金が生まれる仕組みを作れそうと考えていたのに

自分の反応が思ったものじゃなかったことに対して

ショックを受けたようでした。

 

そのことに気づき、

反省した私は後日改めてMさんに話をすることに。

 

た「先日は生意気に意見言ってすみませんでした。

Mさんの会社ですし、Mさんが進めたい方向で動くのがいいと思います」

M「いえ、先日の言葉、後々考えた時にたしかになと思いました。

自分もまた違う形でのお金を得る方法を再度考えてみますね」

た「そう思っていただけたようならよかったです。

Mさんの良さは想いの部分に表れてると思ってたので、

その想いを持っていただきながらの行動なら

私もついて行きたいと思う気持ちは変わらないので」

 

そんな話し合いをしてからまた月日は経ち、

Mさんがまた違う話を持ってきました。

 

M「面白い話持ってきましたよ」

た「今度はどんなお話ですか?」

M「自分今投資の勉強もしてるんですが、そこで株の売買についてやってるんです」

た「おー株ですか、自分まだあんまり触れたことないので全然わかんないですけど、どんな感じですか?」

M「まだはじめたばかりなので試してる段階ですけど、

こういうのって学生にもいいと思うんですよね」

た「学生のうちから株を学べるのはたしかにいいかもしれないですね」

M「そこで、その塾に紹介をすることでフィーが入るって仕組みがあるんで、

そこに学生を入れようと思うんです」

 

ここで以前感じた違和感を思い出したので、

また突っ込んでみることに。

 

た「ん?たしかに学生さんに株のことを知ってもらうのはいいと思いますけど、

その塾に入ってもらうんですか?」

M「そうです。私もまだはじめたばかりなので説明をするには力不足ですし、

だったら専門家に最初から任せたほうがいいですよね」

た「まぁ…そうですけど…Mさんはそこに入ったばかりなんですよね?

まだ結果がどうなるかわからないところに学生さんを入れるのはちょっとどうなんだろって思いまして…」

M「そうですか?自分はいいと思いますけど。

まぁやりたい人がいたら誘う、くらいで動いてみます」

 

こんなやりとりを通して、

Mさんとぶつかりながら想いとお金の狭間で

感情が揺れ動く日々を過ごすこととなりました。

 

今思えば、

社会的な信頼の物差しはやはりお金。

 

それを無視して事業はうまくいきません。

 

しかし、私自身がMさんについていきたいと思ったのは

間違いなくMさんが最初に語ってくれた想いがあったからこそ。

 

その両方を叶える道はないのか…

と考えるようになっていきました。

 

未来を作るために

 

想いとお金の狭間で揺れ動きながら

お互いに別々に行動していたのですが、

久々にMさんが素晴らしいセミナーを見つけたとのことで

そのセミナーに参加してみることにしました。

 

そこは毎週無料で行ってる勉強会で

口コミメインで人を集めているようなところ。

 

集客方法も変わっていましたが、

他のセミナーと明らかに違う点が一つありました。

 

私がそれまでに参加してきたセミナーというのは

成功談を話すことで自分を神格化し、

「私の真似をすれば誰でもお金持ちになれます!」

というのが多かったんですが、

そのセミナーでは

講師の方が今までしてきた失敗談を語ることで

「こういうふうにしたら転ぶから気をつけてね」

を伝えてくれる、そんなセミナーだったんです。

 

自分の失敗談を笑いながら話す姿を見ていくうちに

自分を曝け出すことの大事さを学んでいったわけですが、

その中で特に気の合うKさんとMさんと自分の三人で

将来について語るようになりました。

 

K「どうせ事業を起こすなら日本の未来が良くなるものを作りたいんですよね、自分は」

M「私も同意見です。だからこそ教育分野は外せないと思っています」

た「日本の未来…それを変えるには未来を生きる人を変えなきゃですよね」

K「日本の未来を変える人物…ってなると子供たちですかね。やはり教育になってきますね」

M「教育と言いつつも、塾とかではないですよね。学力も大事ですけど、もっと別な価値観が変わる環境が必要だと思います」

た「子供たちの価値観を作る人は…親、特にお母さんの存在ってめちゃめちゃ大きいですよね」

K「いいですね、お母さん対象のサービス。日本変えられると思います」

M「自分も賛成です、お母さんたちの意識を変えて子供たちの未来を変えましょう!」

 

それが見えてきてから一気に盛り上がり、

毎週のように会っては想いを語り合ったり、

お母さんのために何ができるのかを話し合ったり、

システムの構造を練るようにしていきました。

 

そんな構想から約半年…

かなり細かなところまで詰めた設計図ができました。

 

そこまできた私たちは

会社を設立することを決意。

 

Mさんは代表取締役として動き、主に資金調達。

 

Kさんは優秀なシステムエンジニアだったのでシステムの設計を担当。

 

何もない自分は営業とマーケティングを担当することになりました。

 

私以外の2人は学歴も高く、

考えるスピードが自分とは段違い。

 

常に効率的なやり方を追求しながら

計画を進めていきました。

 

それに対して自分は経験が乏しすぎて

「とにかくお母さんに会いにいく」

しか思い浮かばず、

知り合い伝いに『お母さん』を紹介してもらい

そこでお母さんたちの悩み事を聞く日々を過ごすことにしました。

 

聞き終わった後に、自分達が構想しているサービスを説明してみて

実際にどんな感想を持ったかを聞いて

それをサービスに反映していく。

 

正直、これが営業とかマーケティングかと言われると

地道すぎるし効率悪いし、

経費もかかりすぎる方法でした。

 

ただ、さすがに会ってさよならではこの後つながらないと思ったので

繋がったお母さんたちに

SNS内に作ったお母さんグループに入ってもらいました。

 

結果、そのグループの人数は半年で約1000人に達し、

サービス開始時にそこで発表すれば

きっと登録してくれるはず!

という期待を持てるようになりました。

 

全員とは言わないまでも、

10分の1くらいはしてくれるだろう…

そんな期待を胸に

当日を待ちました。

 

そしてサービス開始当日…

 

かなり気合を込めてそのコミュニティに宣伝文を投下しました。

 

その結果…

 

登録者、

 

わずか2名のみ。

 

しかも

 

完全に身内。

 

流石にそんなことはないだろうと

数日待ってみたのですが

結果は変わることなく、

そのまま1ヶ月という時間が過ぎていきました。

 

大幅なテコ入れ会議のはずが

 

「こうすれば登録者数は増えるはず!」

そう思ってやってきたのに

完全に目論見が外れた私たちは

どうしてかを振り返りました。

 

サービスとして質の高いものを作ってきた自負はあったし、

アイディアとしても他がやっていないものを取り入れていたし、

大手企業が作るようなシステムは最低限採用していたし、

開発費も惜しまずにしっかりと投資していました。

 

…が、それらがそもそも失敗の要因だったのです。

 

サービスというのは開発した側がいいものと判断するのではなく、

使った人の満足度で決まるものだし、

今までにないアイディアというのは

未知すぎて世の中には受け入れられ難いし、

大企業が作るようなものは

資金力があってこその仕組みだったりするわけで、

初期段階での開発費は

抑えられるなら抑えた方が間違いなくいいのです。

 

それなのに、

全てにおいて大きく出過ぎた自分達のビジネスモデルは

いわば勝ち目のない賭け事だったのでした。

 

しかし、作ってしまったものはしょうがないし、

実際に自分たちの想いが形として現れていたのは事実。

 

これをどうにかしてテコ入れし、

とにかく一つ一つ解決していこう!という流れになるはずでした。

 

ところが、Kさんの放った言葉により

事態は急変します。

 

K「あの、実はお二人に話さないといけないことがあります。

自分、このビジネスを主軸におけなくなりました。

いや、お二人が嫌になったとか、

このビジネスがうまくいかないと思ってるわけじゃないんです。

ただ、今別のビジネスに誘われて、それがすごく魅力的なんです」

 

突拍子のなさに驚きつつも、とりあえず話を聞いてみることに。

 

Kさん曰く、

そのビジネスのバックにはすごい人たちがいて、

その人たちが組めば日本が大きく変わるとのことでした。

 

今後日本に起きる災害で死者が激減するだとか、

日本の経済の動きが変わって世界一の大国になれるだとか、

日本の昔からの技術と最新のAIをつなげることで革新的な未来を作れるとか、

とにかくめちゃめちゃ熱弁していました。

 

ただ、抜けるという言葉を聞いた後の自分には

Kさんの言葉はいまいち耳に入ってこず

頭がショートしかけていました。

 

そして、Kさんが話し終えた後、

Mさんが口を開きました。

 

M「実は自分も違うビジネスをしたいと思っていました」

 

まさかの二人脱退宣言。

 

Mさんに至っては

前に話していた投資が調子よさそうなので

そっちに注力したいとのこと。

 

どれかというと株で儲けてるというよりは

紹介者を出して儲けてるっぽかったのですが、

本人曰く、

お金を生み出すことが目的なので

『お金が生まれるかわからない会社』

で頑張るよりも

『お金ができやすい仕組みを使って稼いでいきたい』

とのことでした。

 

今まで二人についてきた形だった私は

完全にパニクりました。

 

なんでこんなに頑張ってきたものを手放すの?

お金を作るためにも今のシステムを頑張るものじゃないの?

今まで語ってきたものはなんだったの?

この先どうしていけばいいの?

 

頭が熱くなり混乱している私に対して

二人が「君はどうするんだい?」という目で見てきます。

 

そして私は口を開きました。

 

た「一人で頑張ってみます」

 

人生の路頭に迷う

 

こうして、

一気にビジネスパートナー二人を失った自分は

肩書きだけの社長になりました。

 

元々不完全なビジネスモデルなのに

それを素人の経営者が引き継ぐってんだから

結果は悲惨なものでした。

 

初期投資したシステムも

今のままではお金が払えなくなるだけだと思い

全て機能を止めほぼほぼ0からの…いや、

借金を考えたらマイナスからのスタート。

 

スタートといってもそもそも何をするべきかもわからず

かといってそれを相談できる人もいない。

※正確には、相談すればよかったのに今の状況が恥すぎて誰にも相談できない心境だった

 

そのまま落ちて落ちて落ちて…

最終的に自分は鬱になっていくのでした。

※病院に行ったわけではないですが

もともと心理学を学んでいた自分からすると

「これは鬱だな」という症状が数多く当てはまっていた

 

なんで諦めなかったのか

 

ビジネスパートナーを二人失い

絶望の淵に立たされた自分。

 

今思い返しても

何もできない自分が会社を一人で引き継ぐなんて

どう考えてもおかしい選択だと思います。

 

じゃあなんで自分一人でも会社を存続させようとしたのか。

 

理由は

『お母さんの悩みを聞いているうちに自分の母親の愛に気付いたから』

でした。

 

三人の中で唯一、お母さんたちと対面で話し、

そこで悩みを聞いては一緒に解決する方法を探すことをしていた自分は

いつのまにか目の前のお母さんを通して

自分自身の母親の姿を重ねていたのでした。

 

と、いうことで次回

【母さんが示した愛、示せなかった愛】

をお届けします。

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